どうもこんにちは。
何の脈絡もありませんが、今回は恒星を並び変える問題を「スペクトル分類」を用いて解いていこうと思います。
「スペクトル分類」とは
簡単に言えば、恒星の特徴をアルファベットや数字を用いて科学者がまとめやすいように分類したものです。恒星はそれぞれ温度や明るさなど持っていてひとつとして同じ特徴を持った恒星はありませんからね。
例えば、太陽は『G2V』と表記されます。
分かりやすいように我らが太陽を元にスペクトル型について学び、並び替えが出来るようになりましょう。
温度の表し方
OBAFGKM科学
“Oh Be A Fine Girl, Kiss Me!”
(ああ、お上品な女の子になってキスしてください!)
このページを開いた方は初学者が多いと思いますが、この言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。この文章の大文字部分がそのまま温度を表すスペクトル分類の文字になっています。
こんな感じになってます。つまり太陽は『G2V』なので5300-6000度になるということですね。Oh Be A Fine Girl, Kiss Me!を連呼していれば頭文字を見ただけで分かるようになるので覚えた方がいいですね。
【※例外的な話】
一番低いクラスとして「M 2500-3900」とありますがもちろんこの下もあります。LTYで分類されており、名称で言うと『褐色矮星』呼ばれています。ただ質量が小さすぎるため恒星の条件を満たしていない亜恒星扱いとなるのでまず試験には出ません。参考程度にどうぞ。
0123456789
続いて太陽の『G2V』の文字『2』ですが、これも温度を表す文字になっています。
0(高温)~~9(低温) と覚えてください。
仮にG6VとG1Vがあった場合、G1Vの方が温度が高いということになります。
いざ並び変えてみよう!(問題演習)
例えばですが、本当に例えばこんな問題があったとします。
記号(a) | 太陽 | G2V |
b | ベガ | A0V |
c | アルタイル | A7V |
d | 北極星 | F7Ib-II |
e | アルデバラン | K5III |
f | カペラA | G5III |
g | カペラB | G0III |
h | とも座ζ星 | O5Ia |
i | リゲル | B8Ia |
j | アンタレス | M1.5Iab |
k | プロキオン | F5IV-V |
l | ポルックス | K0III |
m | カノープス | F0II |
これらを並び替えてみましょう。
以下、解き方です。
(解)
まず、OBAFGKMによって h、i、bc、dkm、afg、el、j
とざっくり並べることが出来ます。
bc=A0V、A7V よって b、c
dkm=F7Ib-II、F5IV-V、F0II よって m、k、d
afg=G2V、G5III、G0III よって g,a,f
el=K5III、K0III よって l.e
まとめると h, i, b, c, m, k, d, g, a, f, l, e, j
(終)
総括
解けましたか? これが解けていればまず試験程度の並び替えで間違えることはないかと思われます。Wikipediaの恒星のスペクトルがいっぱい載っているページを紹介しますので、興味があったらスペクトル分類を使って並べてみてください。
太陽から近くて明るい恒星のスペクトル一覧 (別ページが開きます)
それではまた。