「月に寄りそう乙女の作法」の感想レビュー【超名作】

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私的総合評価:SSS(98点)

脚本:★★★★★
作画:★★★★★
演出:★★★★★
音楽:★★★★★
キャラの魅力:★★★★★
ゲーム内最高ボルテージ指数:100

【評価・点数】SSS(98点)

大まかな感想(ネタバレなし)

私の人生観が少し変わってしまうくらいの作品でした――――。

と言ったら大げさに聞こえてしまうでしょうか。けれども私の根幹にあった価値観や信念はこの作品をプレイする中で気持ち良いほど洗練され、そしてとても良い方向へ導かれたなと本気で思っています。

ゲームのカテゴリーとしては「恋愛ADV」、内容ジャンルは「女装男子がお嬢様服飾学校の中でバレずに夢を追うゲーム」ですかね。

この作品は萌えゲーアワードやげっちゅ屋大賞で金賞やら上位を勝ち取ったゲームだったのでプレイ前から自分の中でも結構ハードルが高いままで、序盤プレイ中は「みんなが言うほどの出来でもないかな~」と思ってしまうかと恐れていました。しかしプレイしているうちにそんなことも忘れ、ただひたすらにゲームを進めていってしまいました。

一体何が良かったのか。

このゲームの良いところ①キャラの魅力

まず主人公が女装男子なのでプレイ前は気持ち悪いかなーとか思ってしまいがちですが、プレイしてみると全くそんなことはなくただただ主人公の誠実さに感心してしまいそのうちに女装していることを忘れてしまいます。(正確に言うと男装と女装で別人に見えてくる)

ただ誠実な人であったり、ただ可愛いだけであればそうはならないんですがこの主人公は何か違うんですよね。(何かを言うとネタバレになるのでここでは説明しませんw) そんな主人公はある天才的な才能と揺らぎない信念を持ったお嬢様の付き人としてお嬢様服飾学校に通うわけです。そしてお嬢様主人がとてもカッコイイ。。

そのお嬢様はげっちゅ屋大賞のキャラクターランキング(その1年で発売されたゲームの中でのヒロインランキング)で3年連続1位になって殿堂入りした化け物です。(私はこのお嬢様より主人公の方が好きなんですが)とにかくこの2人の掛け合いが見ていて超楽しい!!感心もするし感動もするし、もうずっと見ていたくなります。

それと主人公には兄がいてゲームの中では実質悪役みたいな形で序盤から登場するんですが、やることなすこと全部芯が通っててカッコイイんすわ。このゲームを語るにはキャラの魅力が欠かせませんのでそういうのを重視している方にもオススメできる作品となっております。

このゲームの良いところ②シナリオの完成度

このゲームはヒロイン4人で4ルートあります。

メインの銀髪は最後にやってください!!!

・・・このブログで未プレイに伝えたいことはこれだけですね。メインの子は最後にやるか、銀髪以外はやらないくらいにしておいた方がいいと思います。そうしないと色々と後悔します。そういう方々が多いです。

とまあそれは置いておいて、このゲームのシナリオは物凄く完成度が高いです。主人公がお嬢様主人を思う気持ち、自分の夢を懸命に追う姿勢、そして困難に立ち向かっていく中で自分の身の振り方を決めていく姿は本当に感動します。

ゲームをやり終えた後には2~3日余韻に浸れるくらいの陶酔感もあります。

記憶を消してもう1回プレイしたい気持ちもありますが、私はこのゲームをプレイした思い出を大切にして生きていきたいなと思っています。そんなゲームです。

ぜひオススメします!!!

それではネタバレあり感想です。

全体的な感想(ネタバレあり)

本当に最高なゲームでしたね。

ここまで自分のことを突き刺さしてくるゲームがあるんだなと思いました。みなさんは桜小路ルナのことがお好きなようですが、私は小倉朝日にゾッコンでございます。

朝日の何もかもが好きです。桜屋敷の人たちみんなが朝日を求めるように私もプレイ中ずっと朝日が愛しくてたまりませんでした。もっと朝日と出会えていたら私の人生は変わっていたのかもしれないなと思います。。

【ちょっと脱線】

いや私も当時からプレイしたかったですよ!私がこれをやったのが2020年になってからなので非常に残念です。もったいない人生を過ごしてきてしまった。。けれども2010年ごろの私はゲームというゲームを全くしない毎日で(FateSNはやったけど)まさか萌えゲーなんて巡り合うことはない世界線で生きていましたから、今プレイすることになっただけでも良かったかなと思うようにしています。

そもそも私がこのゲームを知ることになったのは去年2019年7月に桜小路ルナの抱き枕カバーに一目惚れして買ったことがきっかけです。

去年の私はこんなこと書いてました。

非常に失礼な文章を書いてしまい大変申し訳ありませんルナ様、って感じですね。『これ可愛くないですか?』って有名なゲームだし読者に知ってる人多かったんだなと思うとめっちゃ恥ずかしいです。この抱き枕カバーを買ったときにゲームを調べたら名作らしいしやってみるか→半年経ってしまいましたが今に至るということになりました。

残りの感想は下のルート感想で記そうと思います。

ルート感想、評価(良かったもののみ)

ルナ様ルート

評価:★★★★★+α

私は最初からルナルートで行くつもりでしたが選択肢をどこかで間違えたらしく気づいたときには最初ユーシェルートになっていました。序盤の選択肢で観光の世話をせずにルナ様のおそばにいたら怒られてしまったので、ならばそれからは従順なメイドになろうとした結果ユーシェルートですよ。

ハァ?と思いましたね。なんだこのクソゲーとか思いながら感動のユーシェ√をクリアして、後日知ってる知り合いに言ったらそれでいいとか言うじゃありませんか。まあ愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶとはビスマルクも言ってるみたいなので素直にその後は瑞穂√と湊√をクリアしつつ、いざルナ様ルートへ! ・・・いや今では教えてくれた恩人に超感謝しています。

めちゃくちゃ良かったですよ、ルナ様ルート。数多くの複雑な事情が絶妙な加減で絡み合い成り立っている稀有なゲームシナリオだと思います。やり終えたあとは何日かその余韻に浸っていましたね。大団円とはこういうことを言うんだなと改めて感じました。

終わった後ここまで色々あったなあ、、とシミジミ感じながらパッケージを眺めて『桜小路が陽を照らす』、、なんていいキャッチフレーズなんだ。

序盤の選択でルナ様のそばにいることの幸せさを実感し、朝日がルナの夢に寄り添っていくことを決め、文化祭では二人の愛を確かめ合い、フィリコレに向けてただ相手のことを思い制作に励む遊星。主人公たちのかけがえのない青春が瞬く間に駆け巡っていく姿は、自分もこんな時期があったのだろうかと思い出させてくれる気がしました。

特に文化祭後の朝日とルナのイチャイチャは本当にこっちがにやけてしまうくらいほのぼのとした空気で楽しめました。ルナ様に対する朝日の切り返しがいちいち上手いもんだからそれに感心しつつ悶えるルナ様をみてニヤニヤ、誠実な朝日見てまたニヤニヤ。文化祭後のアレは何度見ても面白いので何個か専用セーブデータ作ってすぐ見れるようにしましたねw

私は朝日とルナ様が好きですが、他にもお兄様が大好きです。彼は間違ったことをやらないし言いませんし、天才型なのかもしれませんが努力の末にこれまで成し遂げてきたことが彼の発言から分かるからです。

『凡人がその生活を全て捧げるくらいまでやりにやり込むべきだろう、一生で一度しか生まれないデザインが今生まれたかもしれない』ってセリフは最序盤でしたがほんとに自分に刺さりました。

王道なのに評価される理由を考察

壮絶な過去により闇を抱えたヒロインが主人公によって救われる物語というのは王道ですがそんな作品はこの世にいくつもあるわけでして、普通なら闇を持つルナと献身的な朝日というのも特別評価される要素ではないんですね。では一体何が特別なんだという話。

私は朝日とルナの主従という関係性が一番の要因ではないかと考えております。

普通の作品であれば主人公がヒロインに(その逆も含めて)尽くす理由というのが善意または個人的感情の上で成り立ちます。この時に善意や個人的感情の裏に何かあるのではないかと視聴者が疑ってしまうのではないでしょうか。仮に100%誠意のみで構成されていたとしても基本視聴者には判断できる材料がありませんから、どうしても確認しきれずグレーな心情が生まれてしまいます。

それに対して従者(メイド)から主人への奉仕は1つの仕事として処理されるわけですから裏を考える必要がない。つまり視聴者が疑うことなく「主人に対する従者の奉仕がそのまま評価される」ことになるのではないかと私は考えております。

その上で朝日の度を越えた誠意もプラスアルファとなって疑われることなく特別評価として扱われる、といったところでしょうか。

ゲーム内最高シーン

上のボルテージ指数とか適当に書いたシーンです。

まあこのシーンでしょうね。

このシーンに来るまでのハツカネズミ呼び事件が私には「相当」衝撃的だったので、こんな気持ちをどう感動まで持って行ってくれるんだこの野郎とか思いながら進めていました。

ルナ様はルナ様で結構堅めの殻に閉じこもっているしもうこれは泥臭いことやりつつ必死に解きほぐす感じかなと思いました。それがどうでしょう。

愛と誠意の溢れる朝日によってルナと私が暖かさにみるみる包まれていくではありませんか。『疑った分だけ私を針で刺してください!』『君が縫った後を何度も何度も確認したんだ、君のことを心から信じてしまう自分が怖かった、でも私の祈りは君の誠実さに敗れ去った』なんて暖かい空間なんだろう。

朝日の誠実さと朝日に包まれていくルナ様の姿を見て不覚にもウルっときてしまいました。

ちなみに一番好きなやり取りはコレ。ここで私は朝日大好きになりました。

疑問点

湊の件

湊が遊星と過ごした時間軸どう考えてもおかしいでしょ。。

どうしても100点に出来なかった理由がこれです。プレイ中からずっと疑問でした。プレイ中は検索してネタバレを食らいたくはなかったので、プレイ後に調べて名作Wikiにも書いてありましたがやっぱりおかしいですよね。

恐らくは、マンチェスターの屋根裏→ボーヌの酒蔵→お兄様に回収される→日本で湊と過ごす→服飾目指して断念→りそなの付き人って感じにしたかったんだと思いますが、そうすると遊星がハイスペック教育を受けるタイミングにズレが出るので少し気になりました。いえかなり気になってます。

まあ別にいいですけどねw

お兄様に朝日をバラされるシーン

朝日の女装がみんなの前でお兄様によってバラされ、ルナ様と引き離されてしまうシーンですが若干不満アリです。あそこでは朝日からルナに『ごめん、なさい』と別れを告げるシーンでしたが、私的には別れの挨拶を『その制服はお似合いです』として欲しかったですね。

遊星としての思考内で「彼女から制服を奪うことはできなかった」とゲームのログにあったので上記の言葉で①ルナに学院を辞めさせないこと、②ルナと自分を離れ離れにさせることが両立出来るわけですがここはスマートではなかったなといった感じです。

これを言ったらルナが即断で学校を辞めるかもしれないとお考えの方がいたらそれは違います。ルナ様は「君が本当に望むことを一言いえばそうする」と言っているので朝日の願いがルナが辞めないで欲しいことであればそれに反することは出来ないんですよね。

つり乙は基本ユーザーの期待を裏切らないどころかその上を行くくらい上手い言い回しや切り返しが多かったので少し残念でした。

『ごめん、なさい』は直球でルナを折りに行くのにとてもいい言葉だと思いますがはっきり言って朝日らしくないです。その後の展開を見れば分かりますが遊星(朝日)はまだ諦めたわけではないのでルナへの忠誠心もあるわけです。その中でこの言葉は非常にらしくない、これを認めてしまうとここまで言葉遊びなどが上手かった朝日像が若干崩れます。

相手を褒めたたえつつ別れの挨拶として欲しかったです。ちなみに制服が似合う発言であれば登校初日の伏線回収にもなります。とても合理的。

総括

控えめに言っても最高クラスの出来と言っても良いでしょう。一応アフターストーリー用のディスクを読み込ませると些細なバグが起こることもありますがそういうのを知りやり込んだ上での評価です。こんなに良いゲームだとは思いもしませんでした。

衣遠兄様が言ったように凡人ならば全てを捧げて何かに専念し、ルナ様のように相手を思いやる優しさを心に持ちつつ、朝日ちゃんのように誠意を大切にしながら生きていきたいと思います。

ああ、楽しかった!

それではまた

ちなみにつり乙グッズに20万以上使いました。

どんなグッズ買ったか見たいですか?こちらで紹介しますww

(URL準備中:ちょっと待ってね)

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