鶴見川と多摩川、どこで差がついたのか

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そこそこ甚大な被害をもたらした台風19号

HAGIBIS(ハギビス)こと台風19号は「猛烈な勢力」を維持したまま小笠原諸島に接近し、「非常に強い」を経た後「強い大型の台風」として関東に上陸した。ウロウロしながらきっちりと関東に直撃しており、非常に迷惑な話である。

当初はその大きさと勢力から、過去最強クラスと気象庁やテレビで散々アナウンスされており一部では「伊勢湾台風」の再来かとも恐れられた。実際には家屋の倒壊まではいかないにしろ、長野県の千曲川で堤防決壊したことや茨城県では田園が水没するなど甚大な被害が出てしまった。

一応雨量から見ると神奈川県の「箱根」では降り始めから約1000mmの降水量が記録され、それまでの記録をもろともせずに無事歴代1位を観測している。24時間の観測値としては922.5mmにとどまったがとんでもない雨量である。

このように浸水被害のあった長野県中野市や埼玉県川越市、水没してしまった茨城県水戸市、凄まじい雨量を記録した箱根など記憶にも残る災害となったと比べると、東京では特別甚大な被害を起こしたわけではなかった。

しかし、結果で言えば多摩川は氾濫した。

川崎市は12日午前10時の段階で多摩川と鶴見川周辺の住民約45万世帯へ避難勧告(レベル4)を出している。

しかし、災害前にも今回の台風による多摩川の危険性を知らされてはいたものの、正直ここまでのことになるとはあまり浸透していなかったと思われる。

なぜ多摩川が氾濫することになってしまったのだろうか。

多摩川と鶴見川

ここで多摩川と鶴見川を比較してみる。

多摩川はその近隣住民から「おとなしい川」として認識されているが、対して鶴見川は「暴れ川」としての認識が強い。

暴れ川と言われる鶴見川も今回の台風で一部危険な水位に達した地域はあったものの、特に氾濫することはなく住民への甚大な被害という被害はなかった。

ではなぜおとなしいと言われる多摩川がここまでの被害になってしまったのか。

結局氾濫した多摩川

台風19号による豪雨は休むことなく降り続け、22時ごろには田園調布あたりにおける多摩川の水位は10.50mまでに達した。氾濫し始めたのもその辺りだと思われる。

下の画像はYahooの災害情報から見られる水位の上昇幅である。

見事に増え続けていますね。

なんだかんだ氾濫はしないだろうと思われていましたが、8mが氾濫危険水位なのに22時のピーク時で10mになればそら多摩川も氾濫するわって感じです。

氾濫した多摩川の水は二子玉川や田園調布に被害を及ぼしました。

ちなみに武蔵小杉の冠水は元々の下水処理能力によるもので多摩川の水が流れ着いたわけではありません。最近多くの土地開発が進んでいたのでもう問題ないのかなと思いましたが、実態は全然昔と変わらないのかもしれないですね。

事なきを得た鶴見川

で、鶴見川はどうだったのかというと氾濫しませんでした。下記の画像を参考にしてもらえるとわかりやすいです。

この水位の上昇値から見ると明らかに6:00~9:00の間に急激に水位が増えており、9:00ごろにはもう避難判断水位まで達している。しかしその後増え続けたわけではなく、12時ごろには一旦水位は氾濫注意水位を下回っており、その後も特に水位が増すことはなかった。

多摩川では一定の割合で水位が高まり続けたのに対して、なぜそれほど遠くない鶴見川とこの差が生まれたのだろうか。これは単なる運がよかったわけではなく、溢れなかった理由が存在する。

なぜこの差が生まれたのか

第一に挙げれば、現在の鶴見川の治水が高いレベルでしっかりと施されていることである。過去に鶴見川は何度か氾濫しており、一応単なる台風による豪雨程度では氾濫しないような対策がされてきた。(というか対策しないとまずかったから)

その対策というのが、鶴見川の多目的遊水地である。

鶴見川多目的遊水地

昭和55年までの間に昭和だけでも2度ほど鶴見川は氾濫しており、これ以上の台風が来たときにとんでもない被害と死者の数になるよねってことである事業を計画しました。

それが遊水地計画です。

遊水地がなにかの説明は上の画像を見てもらった方が早いと思います。ようするに川の水があふれ始めたら、大きめの貯水池に水溜めて川の水調整しようって話。

普段は公園ですが、水が溜まるとこんな感じになります。

昭和55年の構想から着手まで約15年、全体の工事にプラス3年、遊水地としての正式な運用開始までプラス5年かかった合計20年に及ぶ大事業になりました。

これがなかなか仕事をしておりまして、過去に何度も鶴見川周辺住民は助けてもらってます。下記の画像が平成15年~平成27年までにおける活用実績。

こりゃ鶴見川も氾濫しなくなるわけですね。平成16年と平成26年には100万m^3を超える水の貯水をしていますが、もしこれがなかったらどうなっていたんでしょうか。というか今回遊水地がなかったら氾濫してたとしか考えられません。

これが今回の雄姿です。

こんだけ有用な多目的遊水地のスペックがこちらです。

東京ドームの体積が124万m^3なので、実質東京ドーム3個分くらいは余裕で貯水できる設備になっています。そして普段はランニングやストリートとして住民が遊べるような公園と機能しています。当時作ってくれた国土交通省には感謝しかないですね。

そして、多摩川と鶴見川における災害を抑える努力というのはこの設備の差だけではなく、実は水防意識でも違いが見られる。

多摩川と鶴見川への教育の違い

上記の設備の違いも大きいが、元々多摩川は比較的「おとなしい川」としての認識が強い。しかし、これは今の都市部の人間による単なる誤解であり、過去をさかのぼれば「暴れ川」として散々洪水被害をもたらしてきた川というのは容易にわかる。

一方で同じ「暴れ川」とされてきた鶴見川がおとなしい川と言われることはあまりなく、多摩川と異なる認識になったかというとこれまでの教育方法に違いがあったからである。

認識の違い

なぜ鶴見川が穏やかな川という認識がないかというと、単純に住民への教育がしっかりなされているから。上記の多目的遊水地により横浜市全体との理解力・判断力があることは明白だが、その危機管理能力は後の世代に受け継がれている。

現在のハマッコや鶴見川周辺の小学生には鶴見川についての調べごとをするカリキュラムがあり、発表会や自学習において「鶴見川は暴れ川、あいつは過去に何度も氾濫してきた」と覚えさせられるのである。

事実、現在10代~30代における横浜市民の水防意識は非常に高く台風など豪雨があれば洪水の危険を把握している。当たり前である、そう育てられてきたのだから。というか40代以上では経験している世代も少なくない。

では多摩川周辺における治水や意識改革をどうにかすればいいと考えるだろうが、上手くいかないわけがここにある。

多摩川周辺の問題点

第一に、多摩川周辺の治水設備の設置や事業の展開が難しいことである。まずそんな土地ありませんからね。鶴見川の多目的遊水地も今から30年以上前から着手されてきたものであり、今からそれを東京でも同じ事をするというのはかなり難しいだろう。

第二に、多摩川周辺住民への教育が追い付かず非常に難しいということ。ただでさえ住民の流入が激しいため、子供たちへの教育をしても上の世代との情報共有してもらうことが難しい。

※第二の問題に関しては、今回の結果として実害による教育により多摩川の本来もつ危険性の情報共有で水防意識の改革につながる(と思われる)ことになったわけだが、今後も流入してくるであろう住民への意識の共有をしなければならない。

この2点から整理すると、つまり、国の余裕が全くないことがわかる。

多摩川では景観を大事にしており、まだ護岸化されてない地域もあり十分な対策や治水が出来ているとは言い難い。では誰がいつ着手するのか予算はどうなるのか考えれば、現状を見ているとまず「東京五輪の設備どうしようか、東京湾の下水どうしようか」なわけである。

そして関東はこれから来るであろう「大規模な首都直下型地震と南海トラフによる巨大地震」を控えていて、水害対策にはダム建設やスーパー堤防を検討しておりすでに手一杯で土地もないため遊水地の検討まで手を回すことが出来ない。

今後の課題はどうするのか

上記の問題は国の怠慢と言われても仕方ないのだが、東京都へ流入してくる人の多さだけで考えてみてもそれは酷な話である。

これはいわば行政の責任が大きくなりすぎているせいで細かい問題がおろそかになっているといっても過言ではなく、現状ではその問題を分割させるなりしない限り今後解決するとは到底思えない。

そして大きくなり過ぎた東京都自身もその存在自体が国全体の問題であり、多くの人間で解決していかねばならない問題であると私は思う。

今回の多摩川の氾濫によって私はそう強く感じております。願わくば多摩川の治水とその危機管理をしっかり出来るようになればと思うばかりです。

それではまた。

追記 2019.10.16)

私の想像以上に反響があったようで、色々コメントをいただきました。当初は鶴見川溢れなくてよかったねくらいのつもりだったんですが、コメントの中には多摩川と鶴見川では規模が違うため比較出来ないのではないか、比較は妥当ではないのではないかと考えられる方の意見もあり私も大いに理解出来ます。

しかし、元々の川の規模、つまりは大小によって川が氾濫するかしないか関係するという考え方は自然のみを重視しており、治水をあまり考慮出来ていないのではないかと思います。

当然ですが河川の大小は我々人間が考えているわけではなく、自然によるものが一番であること。そして特定の川が氾濫しないために堤防や遊水地調節池があることも前提となります。この2点から川の規模=自然的要素、氾濫したかどうか=治水など人工的な対策要素ではないかと私は考えます。

もちろん川によっては規模の他に流れが急であることなど氾濫に繋がりやすくなる要因はあると思います。けれども防げる災害は防ぐべきであり日々氾濫させない努力は必要不可欠です。今回の多摩川周辺は奇跡的にも広域的な災害を免れましたが、水かさ的にはいつ溢れてもおかしくありませんでした。多摩川本当によく耐えたよ・・・。下の画像は川崎港町近くのアレ。

ここでは少しだけ鶴見川の他に荒川の治水と、首都圏外郭放水路について簡単に触れておきます。

いまさら荒川の治水は語るまでもないと思いますがね。

荒川の調節池・彩湖

荒川は埼玉から東京までにわたるデカい川で一番広い川幅は2.5kmを誇る一級河川になります。今回の台風19号で水位は一時氾濫危険水位の13mを記録しましたが、幸い氾濫することはありませんでした。

貯水・調節目的のダムもありますが一旦置いておいて、荒川には台風19号のときも活躍してくれた「彩湖」という第一調節池があります。その貯水容量:1060万m^3!(今回の災害時どれくらい足せたのかは不明)鶴見川にある遊水地が390万m^3なので単純計算だと約2.7倍です。まあ荒川支える調節池なのでこれが十分かと言われれば荒川も氾濫の危険はかなりあったようで何とも言えません。

ちなみに遊水地と調節池の違いは単純に規模の違いです。調節池(デカい)>>>>遊水地(小さい)の認識で構いません。

荒川の治水がよく考えられてるのは、実はこれから追加で調節池の整備計画があるということです。この計画は確定事項で平成30年~令和12年(平成42年)までに第二・第三調節池が作られます。下の画像が概要。

貯水容量は第二第三調節池を合わせて5100万m^3になります。貯水機能のうち一部は生活用水の確保のために使われると思うので単純に追加できる水の量はそれほど多くないと思いますが、そこらの台風程度じゃ荒川が堤防決壊・氾濫することはなくなると思います。さすが荒川ですね。

首都圏外郭放水路

中川・倉松川・大落古利根川の周辺も昔からよく水害の原因になっていたため、その水を地下の立坑で調節し地下のトンネルで江戸川に送り込むという夢の水害対策があります、それが首都圏外郭放水路です。

テレビ等で見かけたことはあるのではないでしょうか。地下に巨大な柱が何本も立っている世界でも最大級とされる地下放水路です。ゲームの「Portal」みたいでワクワクしますよね!!!

このように川の規模に合う治水を準備することは莫大な手間と費用がかさみますが、「必要な規模が大きすぎて対策を用意できなかった間に合わなかった」で人命を守れないのは、すなわち私たちの暮らしから安全が保障されないことになります。それはいやだ。

ただ本当に多摩川はどう対策するんでしょうか。今回の氾濫で余程のことがなければ堤防のせいで景観がどうとか反対する団体もなくなると思うので、堤防は多分OK。けど調節池は?調節用のダムなんて本当に作れるのか?疑問は尽きませんがもう私に結論が出せる範囲ではないのでこの辺で失礼します。

ただ、スーパー堤防はNG。

それではまた。

このシャミ子の危機管理ネタちゃんと通じてるのかな・・・。

参考資料

国土交通省関東地方整備局
「http://www.ktr.mlit.go.jp/」

京浜河川事務局(国土交通省関東地方整備局管理)
「http://www.ktr.mlit.go.jp/keihin/」

気象庁
「http://www.data.jma.go.jp/」

東京都狛江市
「https://www.city.komae.tokyo.jp/sp/index.cfm/4,html」

東京都建設局
「http://www.kensetsu.metro.tokyo.jp/」

Yahoo天気・災害 河川水位情報
「https://typhoon.yahoo.co.jp/weather/river/」

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『鶴見川と多摩川、どこで差がついたのか』へのコメント

  1. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/13(日) 09:33:13 ID:MyOTUwNTk 返信

    鶴見区民で、鶴見川と多摩川の影響を受ける地域に住んでいます。
    今回の台風で、暴れ川と呼ばれ、距離的に近い鶴見川はさして警戒されず、多摩川の氾濫の危険で避難勧告が出ていたので、不思議に思い調べていたら辿り着きました。
    世代を渡っての経験は、人が続いていてこそ積まれていくものなのですね。
    我が家は新参ですが、古くからの住民の方々の意識と働きに感謝が絶えません。

  2. 名前:E-ha : 投稿日:2019/10/13(日) 10:20:02 ID:M4MjQ1Mzg 返信

    的確な記事の投稿ありがとうございました。鶴見川近くに住んでいて、昨日亀の子橋が危険水域に早々に到達しました。焦っていたところその後水位が上がらす、隣の多摩川が夜に氾濫したので何故だろうと港北区のハザードマップを見ていたら、多目的游水地を見つけ、これかと思っていたところでした。治水計画はとても大切なことを痛感しました。

  3. 名前:なな : 投稿日:2019/10/13(日) 11:46:58 ID:YwNzA0MjM 返信

    何十年ずっと地元です。
    昔から真っ先に氾濫する鶴見川が、良くもったと思っていましたが、
    そういう事だったんですね。
    多摩川沿いの我が家も大雨が降ると土嚢をつみ、自家用車を避難させる
    地域でしたが、スーパー堤防のおかげで事なきを得たと思っています。
    しかしここ十数年無かったことですが、大雨の時は通ってはいけない、
    近寄ってはいけないといわれていた道路や場所(決壊区域)に、
    数十年ぶりに水が流れているのを見ました。
    私も子供に十分言い伝えなければ、と思っています。

  4. 名前:味噌らーめん : 投稿日:2019/10/13(日) 15:04:07 ID:c4OTI4MTc 返信

    鶴見川が氾濫しなかった理由が
    とても解りやすく
    また昨日今日で良くここまで
    纏められるものだと感動しました。

    ここ最近の災害の件数の多さで
    防災への意識の改革は
    今回より高まることを願っております。

  5. 名前:とと : 投稿日:2019/10/13(日) 17:10:34 ID:I2NDAwNDg 返信

    治水は堤防をただ盛るだけ以外にもやるべきことがあると
    わかりやすくデータもつけてまとめた良い記事をありがとうございます。

    東京の話のなか神奈川側よりで恐縮ですが、
    神奈川側の多摩川近辺に住んでいます。
    まさにおっしゃる通りだと思います。
    今はわかりませんが、川崎の小学校も昔は多摩川の氾濫や流路の変遷についての教育がありました。そういうものや今回のような経験の積み重ねで住民の意識がかわらなければ地域は変わらないのだろうなと思いました。
    良い記事をありがとうございました。

    ちなみにですが、
    twitterのさとうまこさんの投稿の画像は、
    グランツリーが写っていることから、冠水した武蔵小杉のものと思われます。

    • 名前:こころの管理人 : 投稿日:2019/10/13(日) 21:49:12 ID:YwNjgzNzM 返信

      とと様
      ツイッターの画像は確かに武蔵小杉の冠水情報みたいですね、参考画像はNHKのニュース情報のものに変更しておきました。ご提供いただきありがとうございました!

  6. 名前:ネコダマ33 : 投稿日:2019/10/13(日) 22:46:18 ID:Q4NzI2NzQ 返信

    今回、何故に私は余裕で今を迎えられたのかをとても教えていただいたサイトでした。
    是非、友達にも閲覧を勧めたいと思います。
    ありがとうございました!

  7. 名前:港北区民 : 投稿日:2019/10/14(月) 01:08:37 ID:QyNjYzOTk 返信

    鶴見川流域の港北区民です。
    市外(というより区外でも)の方にとって、スタジアム下のあの空間はいまいち知られてなかったんですよね。啓発的な意味でもわかりやすい記事書いてくださって一区民としてうれしいです。

    今回の台風で、治水事業がどれだけ大切か理解してくれた人が多いと思います。ダムも遊水地もなかったら街が沈むだけなんでね…
    ちなみに支流が鶴見川に流れ込む位置からしても新横浜の遊水地はベストポジションなんです(下流で流れ込むのは流量がしょぼくて距離が短い早渕川と矢上川だけ)。
    遊水地で持ちこたえればあとは河口までわずか。だから下流の水位は終始安定してました。

  8. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/14(月) 06:19:31 ID:g0NTcwMDY 返信

    多摩川の、というか二子玉川の問題は堤防建設の反対運動であそこだけ繋げられないことではないでしょうかね。震災対策でそれどころではないのは神奈川も一緒でしょうし。

    田園調布は堰のあるところの流れが悪いのでボトルネックになりやすい。東京側は山なので削れないから、川崎側の河川敷を削って河川化、曲がりの緩和もしてやればかなり減るんだけど、それで安全性が高まるのは東京側なんだよね。
    こと川の増水に関しては対岸が決壊すればこっちはもう大丈夫で、昔は対岸の村落同士でいさかいまであったそうだから、そういう協力は現代でもホイホイとは進まないのもまああり得る話かな。

  9. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/14(月) 07:09:53 ID:MyMDgzNDQ 返信

    多摩川だけで東京都の治水事業を批判するのはあまりにもミスリーディングが過ぎる気がしてならんわけですが。
    少なくとも近年は昔に比べて23区内での浸水はあきらかに減っているはずで、それは何をしたからなのか、それにどれだけの時間・コストがかかったのかは調べればすぐわかるはず。
    まあ正直、プライオリティ的にはそこまで高くなかったからじゃないかとは思うわけです。

  10. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/14(月) 09:18:49 ID:Q2MzU1ODk 返信

    多摩川は国が直接管理する河川です。都ではありません。

  11. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/14(月) 10:55:11 ID:k4Njc3ODY 返信

    多摩川氾濫してないはずですが…
    記事書くならちゃんと調べたほうがいいですよ。
    遊水地が溢れたり、合流する川が氾濫しただけなので…

    • 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/14(月) 17:24:29 ID:gxMzc1MzE 返信

      NHKが国土交通省と気象庁から氾濫の警報が出たって報道してるけど……?
      https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20191012/1000038046.html

      あと日経→https://www.nikkei.com/article/
      DGXMZO50952760T11C19A0CZ8000/

      • 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/16(水) 00:34:45 ID:QyMjM1OTM

        あの長閑な公園がどんな姿になったかなと気になっていたので、分かりやすい記事をありがとうございます。
        鶴見川流域センターという施設が新横浜公園、日産スタジアムの側にありますよ。小さい施設ですが、分かりやすく治水事業や環境について学べるイベントもあるのでオススメです。
        ただでさえ、東京は人口密度の限界を超えてるので、来年のオリンピックの時期に台風や地震など重ならない事を祈るしかないですね。

  12. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/14(月) 22:42:39 ID:k5MTQyMzY 返信

    鶴見川近辺に住む者です。台風襲来中、多摩川と鶴見川についてずっと考えていました。治水について、すごく勉強になりました。多摩川は地元のしがらみで景観に配慮していると耳にしました。難しい問題ですが、人命に勝る者はないと思います。

  13. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/15(火) 00:13:07 ID:YyNDEzMTk 返信

    興味深い記事でした。ありがとうございます。
    箱根に1000ミリもの雨量があったのに、大事に至らなかった理由があれば知りたいです。
    また、神奈川県に浸水や断水の被害が少なかったのは、神奈川県の治水が優れているのでしょうか。
    是非教えてください。

  14. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/15(火) 10:37:39 ID:U1NzcyMzM 返信

    多摩川と鶴見川は流域の面積が全然違うのだから、比較にならないと思うのですが

  15. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/15(火) 19:35:23 ID:gyMjcyNzM 返信

    なるほど。確かに今回の台風では鶴見川の流量は余裕でした。
    しかし、多摩川と比べてはいけないのでは?
    規模が違いすぎる。。

    長さも支流の数も源流もまったく違う。河幅も既にかなり広く取られているのが多摩川。
    多摩川沿いの競技場すべて、競馬場等、全部遊水地にしても足りませんよ。支流からの流れを巨大地下水路で流しきらないとダメでしょう。。

  16. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/15(火) 20:21:53 ID:M3NzI3NTA 返信

    多摩川と鶴見川で確かに規模違うけどもっとデカい荒川はしっかり治水出来てて今回も氾濫しなかったわけだし、多摩川も何とかした方がいいと思う
    てかちゃんとした堤防作ってない二子玉付近がクソすぎる
    この台風の一件以来、堤防の反対運動もなかったことにしてるしどう考えても戦犯は二子玉

  17. 名前:川崎住民 : 投稿日:2019/10/17(木) 00:04:09 ID:YzOTIzNjY 返信

    鶴見川付近に住んでいますが、氾濫しなかった理由はこれだったんですね。
    多摩川は二子玉川付近の堤防がないところから氾濫しました。これが大きな原因です。
    聞けば、付近住民が景観を損ねるという理由で造られなかったようです。
    しかし、もうそんなことは言ってられないと思います。
    新たに台風のタマゴが発生してますし・・・。
    とても良い情報、ありがとうございました。

  18. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/19(土) 08:33:13 ID:A2ODU1NDA 返信

    鶴見川の近くに住んでいます。なんで鶴見川平気だったのかなーと不思議だったのでスッキリしました!そして勉強になりました!ありがとうございました!

  19. 名前:信明 : 投稿日:2019/10/19(土) 22:57:38 ID:A1NDM3Mjc 返信

    鶴見川のながれをjrの鉄橋部とその下流で観察していましたが、いつ溢水してもおかしくない状況で流れもほとんど無く、海への放流もほとんど無いのではないのかと、思われました。夜間は川の面も見えなくなり、心配でした。この辺りは過去の洪水の水位が道路沿いのポールに表示して有り、日頃から眼にしていましたから、引越して5年になりますが、洪水の意識は、有りましたが、多摩川の氾濫を見て、不思議な思いがありましたが、遊水地が建設されていたとは知りませんでした。

  20. 名前:くり : 投稿日:2019/10/29(火) 01:15:20 ID:IwNzIyNzY 返信

    数年前に国道15号に共同溝も造られているので、その作用もあると思います。
    まずは見ないですが…

  21. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/30(水) 00:34:59 ID:g3MjM0Njk 返信

     鶴見川が氾濫せず多摩川が氾濫した理由は、鶴見川の貯水設備が立派だったからではありません。台風13号がもたらした雨は、箱根・丹沢・奥多摩・秩父の山地に集中し、平地では事前に喧伝されていたほど降らなかったからです。
     鶴見川は短い川なので、山地に降った雨は流入しません。それは鶴見川と多摩川の水位経過図にも表れています。多摩川は雨が止んだ21:00を過ぎても水位が上昇し続けているのは、上流に降った雨が流れ下ってくるからです。鶴見川は雨が上がった後は水位は一定で推移しています。
     鶴見川の堤防を歩いて、各遊水地を回ってきましたが、最高水位は堤防から3m下、越流堤を越えるかどうかという程度の水位です。ある遊水池管理事務所で「遊水池にどのくらい溜まったのですか」と聞いてみましたが、「さあ、どのくらいですかね」という答えが返ってきたのにビックリ。それほど緊張感がないくらいの調節機能しか発揮しない水量だったことがうかがえます。よって、鶴見川が現在ほどの貯水能力がなくても氾濫はしなかったと思います。
     一方多摩川は、秩父・多摩に降った大量の雨を小河内ダムだけでは支えきれず、下流の水位もぐんぐん上がり続けたため氾濫がおこった、ということではないですか。

  22. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/10/30(水) 01:59:38 ID:M3ODIwMTE 返信

    鶴見川の游水地に越流してましたね。しかし、鶴見川の水が河川敷の柵位だったのは、大雨の領域が鶴見川流域の分水嶺よりも西側の境川や多摩川支流の流域更に上流域の山梨県だったからではないかと考えています。実際、うちの辺りですが、時間雨量50mmを越すと、設計通りに浸水するのですが、今回は今までよりも風が強かったが、それほど降っていません。しかし西になるほど降っていて、多摩川流域は、西東京から山梨県の間で猛烈に降っていますので。危険水位に達したと思われます。武蔵小杉の浸水は、上丸子山王町付近の水門を内水氾濫を防ごうと閉じて無かった為に川水が逆流との新聞記事があり、汚水も含まれては居ますが、あの泥の大部分は、多摩川からの自然由来の泥だと思います。水門の管理も急対応だと流される危険があるので、マニュアル通りに操作する形だろうと思いますが、早急に逆流を防げる操作マニュアルが必要かもしれないです。土地が低いとかわざわざ言われて居ますが、標高6メートル程あり、多摩川の取水堰より下流は汽水域で、水面は海面にほぼ近く、そこまで高低差があれば多摩川に自然流下できますので、ポンプ場はありません。この先頻繁に水門を閉じないといけない水害が頻繁に起こる様なら、鶴見川水系側の渋川地下や平間付近の南武沿線道路地下で行われている貯溜管を延長した方が良いのかなと思います。うちの付近幸区で合流下水道ですが、ポンプ場が追い付かなくなると、浸水します。洪水レベルの下水は希釈されており、薄く濁っては居ますが、あんな泥水になりませんし、道路に泥が残る様なことはありません。あと、多摩川流域は大昔は川が蛇行していて、川の流れも定まっていない様な場所でしたが、山から運ばれた土で堆積した土地は平らで栄養分もあり江戸時代辺りから農業が盛んになり人が集まり、やがて近代化が進み工業都市へとかわり更に変わって現在に至ります。住みやすさと引き換えに数十年に一度のサイクルで水害もあり得ます。人工的に直線にしたため、東京と川崎で同じ地名が点在するような土地で、多摩川がこの先頻繁に溢れることが出てくるかもしれないです。ただ堤防を強くしても、いざ氾濫したら、とてつもなく大きなお釣りが来る可能性があります。少子化が進み経済成長も見込めない世の中、ならばいっそのこと、30年に一度の水害ならば、決壊はさせないが越流しても侵食されない位の整備にして、平坦な部分は遊水地としてマンションも一軒家も居住やインフラスペースは1階禁止で2階より上にする様な都市作りとか、出てくるかもしれないです。

  23. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/11/01(金) 06:45:01 ID:EwODE2NTc 返信

    鶴見川の源流の山を越えた辺りは、南大沢になります。鶴見川の流域は、バクの形をしていますって聞いたことはありますか?バクの形で囲った場所の範囲の雨が鶴見川へ集まって来ます。流域の雨量計なりを見れば、流域の降雨量はわかる訳です

  24. 名前:シャドール名無し : 投稿日:2019/11/01(金) 06:52:25 ID:EwODE2NTc 返信

    源流は谷戸になっており源流より先の相模原の台地地形の地層を谷が切った地形になっているのでしょうか,,,そこから湧水が出て来ています

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